2020年11月11日水曜日

DIY>耕運機を修理する①(三菱ディーゼル耕運機 CT534)

ずっと放置されていた、三菱ディーゼル耕運機 CT534を動かすのに挑戦した。屋根の下にとめて、シートをかけてあったので、雨風による劣化は無いようだ。


●購入した機材

軽油用ポリタンク(10L)、軽油10L、自転車用空気入れ、レンチセット、燃料ホース(内径3mm・5mm・7mm・8mmを各1mずつ)、キャブレタークリナー、パーツクリーナー、冷却水(赤色・薄めず使えるもの)2L、ゴムシート(0.5mm)、自転車変速機用ワイヤー

●手持ちの機材

マイナスドライバー、プラスドライバー、プライヤー、CRC-556、ワイヤーブラシ、メガネレンチ(10・12)


 ①タイヤのチェック
 ②各種レバーのチェック
 ③冷却水のチェック
 ④エンジンオイルのチェック
 ⑤クランクを回してみる
 ⑥燃料の軽油を入れてみる&ホースの交換
 ⑦燃料系気抜きを行う
 ⑧起動してみる
 ⑨アクセルワイヤーを交換する
 ⑩半田づけをしてみる
 ⑪ギヤボックスのオイルキャップのパッキンを取り換える
 ⑫上カバーの固定ボルトを交換する
 ⑬冷却ファンカバーのネジをつまみ付きネジに交換する
 ⑭クラッチの掃除
 ⑮ヘッドライトのLED化
 その他の改修(改悪)案

①タイヤのチェック

すっかり空気が抜け、タイヤの外側のゴムに亀裂が入っていたり、裂けている。
空気入れで半分ほど空気を入れたら、一応入った。
ただ、右側のタイヤのバルブから空気が漏っていて蓋をしたら止まった。後で、バルブの修理が必要だ。→後で元に戻った
タイヤごと交換する必要があるが、どうやって探すか。現行機種のタイヤが使えるだろうか。と言う訳で、タイヤの写真を撮ってみた。

5-12 2PR 使用時の空気圧は1.2kg/cm2以下
リム組み時の空気圧は3.5kg/cm2以下

販売価格は、チューブレスが1本7,000円くらい。パンク修理の場合は、この中に、チューブを入れるらしい。

②各種レバーのチェック

動かしたみたが、とくに異常はない。ギヤも滑らかに入る。所々CRC-556を吹いておく。

③冷却水のチェック

冷却水の規定量は1.5リットル。
漏れは無いようだ。後で、掃除と交換の必要があるだろう。

冷却水のドレンノズルの位置をチェックしておく。たぶんこれか?。はずみグルマ側の下にあった。

汚れていてドレンコックの位置がよくわからなったが、赤丸の所にあった。手が届きにくく、固かったのでなかなかひねる事ができない。ドライバーでてこの原理でこじりつつ何とか開けられた。後で、ホースを付けておこう。

冷却水を全部出してから、2回ほど水道水を流し、最後に2Lの赤い冷却水を入れた。薄めなくてもそのまま使えるやつだ。ほぼ、全部入った。

ふたの部分がさびていたので、掃除しておいた。

④エンジンオイルのチェック

エンジンオイルの規定量は1.5リットル。
真っ黒だが、一応入っている。後で交換が必要。手持ちの10W-30を入れようと思う。

後で、10w-30ディーゼエンジン用を1.2リットル注入した。

⑤クランクを回してみる

デコンプレバーを押しながら、クランクを回すとスムーズにまわる。デコンプレバーを閉じると、抵抗がありすぐ止まる。一応大丈夫そうだ

⑥燃料の軽油を入れてみる & ホースの交換

燃料が赤丸のところで漏れている。
燃料ホースの劣化だと思い、燃料タンクを外してホース交換してみる。が、外すのは大変だった。燃料タンクを何故こんなにがっちり固定する必要があるのだろうか。

(ところで、この指サックみたいなのは何?)→スタートパイロットと呼ばれるものらしい。


寒冷時の始動要領(スタートパイロット)
寒冷時、始動が困難な場合は、スタートパイロットのコックを開いてボタンを押してください。その後に通常の始動操作を行いますと、軽く容易に始動します。
NM4(H)~7(H)、8・・・・・3~4回
NM85(H)~10(H)・・・・・・5~6回
次の事柄に注意してください。
1.始動操作が終われば必ずスタートパイロツトのコックを閉じてください。
2.エンジン停止直後の暖まっている時にはスタートパイロットを使用しないでください。


まず、正面カバー(?)を外し、次にヘッドライトをはずす。
その後ろにある燃料タンクを止めているネジをはずす。

上カバー(冷却装置上)をはずす。

冷却フィンのカバーをはずす。タンクはここでも1本のビスで固定されいたので、はずず。

車体前側から見えたタンクのネジ2本を外し、さらに後ろのネジ4本をはずす。

タンクが外れた。

タンクのひっくり返し、底にある2本のチューブを交換する。

交換したチューブ。

燃料タンクを持ちの位置に戻し、燃料チューブをはめ込む。

スタートパイロットのバルブから燃料タンク下の口まで()は内径5mmのホース、燃料フィルターと燃料タンク真ん中の口まで()は内径7mmのホースを使用。いずれも、ホームセンターで購入。
改めて燃料を入れてみたが、漏れは止まらない。指サックみたいな所から漏れているのではないか考えられる。わざわざ苦労してタンクを外したのが無駄になった。

指サックの部分は何だったのか色々調べたがわからない。もしかしたらプライマリーバルブがはまっていたのかもしれない。→スタートパイロットというものだった。

100均の指サックをはめてみたが、ゆるゆるで漏れが続いている。
そこで、ホースの途中にバルブを入れて、燃料が行かないようにして漏れを止める。どうせ使わないので、とりあえずこれで良しとする。

とりあえず漏れないよう、針金で縛っておいた。

ホースの上を縛り、その下を切断しバルブを差し込む。バルブの外径は6mmだが、うまく入った。

しばっていた針金をはずし、漏れがないことを確認する。

ぶらぶらしているので、針金で軽くワイヤーにくくりつける。

⑦燃料系空気抜きを行う

燃料を入れた後、①のねじを緩め燃料フィルター以降に燃料を流す。
②のねじを緩め、燃料が出てくるのを確認する。
③のねじ(手前のホースでなく、後ろの金属パイプの部分)を緩め(はずすとまずいらしい)、デコンプレバーを押しながら、クランクを回す。燃料があふれてきたら回すのをやめて、ねじを締める。

⑧起動してみる

アクセルをあらかじめ真ん中くらいまで上げておく。デコンプレバーを押しながら、クランクをしばらく回していると、マフラーから白い煙が出てきた。そして、ついに始動した。調子もよい。

アクセルの上げ方が小さいと、うまく始動しない。これが一番の肝と感じた。

⑨アクセルワイヤーを交換する

何かうまく動かなかったので、ワイヤーごと交換した。太いのが手に入らないので、自転車の変速機のものにした。レバー側はうまくはまったが、反対側は太鼓みたいなのを切り離してつまみ部分にさしこむ。

取り付けはできたが、停止までレバーが戻らない。ワイヤーが細くふにゃふにゃしているせいだろうか。でもまあ、用は足りるのでこれで良しとする。

手前の白いカバーをはずしたところ。見ただけでは、つっかかる原因がわからない。

⑩半田づけをしてみる

野外のため、電源が無いので半田ごてが使えない。ネットで調べてみると、100円ライターで半田づけができるようなので、さっそく実行した。ライターは100均のトーチライターを使う。

・アクセルワイヤーの末端処理

ほっとくと、ワイヤーがばらけてくるので、半田処理することにした。

ワイヤーをクリップで固定し、フラックスを付ける。

先端をライターであぶり、さらにあぶりながら半田をのせる。半田が乗ったら、少し加熱して形を整える。

完成。ちょっと見た目は悪いが、まあ良しとする。

・ヘッドライトのリード線をなおす。

ライトのリード線のコネクタ部分がとれたので、半田づけした。(写真撮とり忘れ)
長時間あぶると被覆部分が溶けて燃えてくるので、素早く行う必要がある。

緑の線はマイナス、ロー・トップライトの線が1本ずつ。

⑪ギヤボックスのオイルキャップのパッキンを取り換える

この様にパッキンがダメになっていて、オイルがまわりに飛び散っている。

薄いゴム板を買ってきて、切り抜くことにした。外径32mm、内径24mmのパッキンとする。

外径は丁度ビニールテープの内側が同じ大きさだったので、鉛筆で丸く描いて、切り抜く。内径部分は、だいたいの円を手書きした。

切り抜いて、はめたところ。おおむね大丈夫の様だ。(撮影で分かり易くするため、わざとずらしてある)

キャップをはめてみた。まあ、だいたいいいようだ。この後、キャップまわりのオイル汚れをパーツクリーナーできれいにしておく。

⑫上カバーの固定ボルトを交換する

上カバー(冷却器の上にある)を取り外しやすくするため、十字ネジに変更した。(M6を4本交換)

⑬冷却ファンカバーのネジをつまみ付きネジに交換する

他の機種は、この部分がつまみ付きのネジになっていたので、真似して付け替えてみた。

35mmの六角ボルトとつまみを合体させ、つまみ付きネジを作る。これを、六角ボルトの代わりにはめ込んだ。通常のつまみ付きネジよりも安上がりだ。

⑭クラッチの掃除

クラッチが泥で覆われていたので、ブラシでこすった。パーツクリーナーでは、落ちないよごれだ。


⑮ヘッドライトのLED化

電球が切れてヘッドライトがつかない。この際、LEDを組み込んでみたいと思う。夜間、作業する事は無いが、まあ暇なので取り組んでみたい。

改造前のライトユニット ユニットを解体したところ
ライトユニットの後ろ側 電球とソケット
ソケットの拡大写真 ソケットの裏側

●出力電圧を調べる

直流12V(?)。他機種の配線図では12Vだったのでたぶん合っている。

●定電圧or定電流回路を作る

USB電源用のLEDライトを使う場合、100均のシガーソケットからUSB電圧を取り出すDC-DCコンバーターの基板が流用可能。試しに繋いでみたら、USB LEDライトは点灯した。

12Vでも6Vでも普通に動作した。(6Vでは少し暗いが)

今回使用するのはこれ。

●LEDライトの選定と使用箇所

100均(セリア)のLED電球型ライト(USB電源使用)のLED基板部分を流用。

●組み込み

回路図はこの様な形にしたい。LowとHighの切り替えができるほどLEDを搭載できないので、一つはヘッドライトへ、もう一つは手持ちライト(有線式の懐中電灯みたいなものの予定)へ繋げることにする。

ライトのミラー部分を分解した。

LEDのユニット部分を入れてみたが、何と1mmくらい大きいので納まらなかった。



その他の改修(改悪)案

エンジンの回転具合を音声のレベルメーター用LEDで表示できないか
ロータリーの上にウエイトが無い

 

参考

1)ディーゼルエンジン(農業機械)・空気抜き
2)三菱 かつら ディーゼルエンジン 新古品改
3)ミツビシかつらディーゼル D65 始動運転!
4)Restoration old D8 diesel engine | Restore and reuse old and rusty D8 diesel engines

 

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