2017年10月30日月曜日

家庭菜園>物置小屋の雨除けの屋根(軒屋根)をDIYで新築する

 畑にある物置小屋の東側にある軒屋根(雨除けの屋根)は、作ってから20年以上たっている。屋根の上に敷いてあるトタン板は、腐食し、雨漏りがひどい。また、雨漏りの影響で、野地板や長柱も腐っており、かなり危ない状況だ。
 そこで、表側の柱の取替えと、屋根材の交換を行う事を考えた。
 また、後付けではあるが、北側にも同じ様な軒屋根(雨除けの屋根)を作ってみたり、まわりを色々いじってみた。

配置概略図

目次

1.古い軒屋根(雨除けの屋根)の現状
 1-1 上から見た図
 1-2 横から見た図
 1-3 実際の様子

2.建設プラン
 2-1 最初の考え
 2-2 思い付き①
 2-3 思い付き②
 2-4 思い付き③
 2-5 結論、今回作る骨組み
 2-6 屋根の傾斜について
 2-7 作業手順について(構想)

3.東側の軒屋根の建設
 3-1 荷物の運び出しと片付け
 3-2 古い雨よけの解体
 3-3 工具・材料の買出しと組み立て準備
 3-4 長柱の基礎になる土台を水平に置
 3-5 骨組みの組み立て
 3-6 屋根を張る
 3-7 雨樋を取り付ける
 3-8 収納庫を置くための屋根を増設する
 3-9 もう一つ簡単な屋根を付ける
 3-10 収納庫を移動する
 3-11 その他

4.北側の軒屋根の新築
 4-1 構想
 4-2 小屋側の腐食した部分の補修
 4-3 骨組みをつくる
 4-4 屋根をはる
 4-5 雨樋をつける
 4-6 野縁を一本追加する
 4-7 小屋の屋根と新しい屋根の隙間を塞ぐ
 4-8 垂木を増設する
 4-9 破風板を取り付ける
 4-10 その他

5.小屋の東側の軒屋根を延長する
 5-1 構想
 5-2 破風板を取り外す
 5-3 骨組みをつくる
 5-4 垂木・横桁を張る
 5-5 屋根をはる
 5-6 破風板をつける
 5-7 隙間を塞ぐ
 5-8 傘釘の飛び出し部分を切断する
 5-9 雨樋を取り付ける
 5-10 その他

6.小屋の周りを整備する
 6-1 自作のU字溝をいける
 6-2 雨除けの壁を設置する
 6-3 小屋西側にコンクリートを敷設する
 6-4 小屋西側南の波板を補強する
 6-5 小屋東側物置の部分に跳ね返り防止板を設置する
 6-6 小屋東側に雨樋からの跳ね返り防止板 兼 目隠し板をつける
 6-7 小屋南側の雨樋をやり替える
 6-8 屋根の雨漏りをなおす
 6-9 U字溝と排水パイプの接合部を工作する
 6-10 小屋の正面の端に目隠し板を付ける

7.その他、試みいろいろ
 7-1 束石を作る
 7-2 U字溝を自作する
 7-3 単管パイプにマーキングする方法
 7-4 雨樋の菊紋絞り
 7-5 屋根のトタン板に均等に釘を打つ工夫
 7-6 波板の張り方
 7-7 DIY的なコンクリートの練り方
 7-8 雨水枡の割れた蓋を補修する
 7-9 単管パイプを木材に固定する
 7-10 廃エンジンオイルで木材を防水してみる
 7-11 塗料を塗った後の刷毛をどうするか
 7-12 雨樋部位の呼び名
 7-13 屋根の用語について

1.古い軒屋根(雨除けの屋根)の現状

1-1 上から見た図

元々は、管理機とトレーラーをそのまま乗り入れして、雨を避けるための車庫がわりに作られたもの。現在、機械はないので、この場所は物置になっている。これからは、雨時の作業スペースや工具を使うための場所として活かすつもりだ。

1-2 横から見た図

屋根の傾斜部分 柱の高さ

物置の屋根の関係上、これ以上の傾斜はとれない。とりすぎると頭をぶつけるほど全体が低くなってしまう。

1-3 実際の様子

屋根の状態(屋根のトタン板の腐食が激しい)

反対側から見た図

内側から見た図

雨漏りによる野地板の劣化

壁側

雨漏りしている

雨漏り状態

2.建設プラン

2-1 最初の考え

●外側の柱と、基礎部分の材木の更新、場合によっては基礎工事も必要。
●屋根の材木部分の交換
●屋根材を波板に変える
奥側の柱以外、すべて交換という事になる。かなりの大工事となるうえ、壊すだけでも大変である。

2-2 思い付き①

と思ったが、トタン板と野地板を撤去し、波板のみに張り替えるとかなり軽くなるので、この骨組みでもいけると思う。ただ、表側の柱の腐食した基礎部分を束石に変更し、北側の細い柱を太いもの変えた方がいいようだ。これで、大幅に材料費が節約できる。

その他、
●隣地に飛び出している屋根部分を一部切り取る
●雨樋の傾斜を南側→北側に変更
●両脇の柱を2×4材で補強する

2-3 思い付き②

と思ったが、改めて見ると、表側の柱の腐食が激しく、柱そのものも変える必要があることがわかった。結構資金がかかりそうだが、直さざる得ない。

2-4 思い付き③

と思ったが、今回はすべて新しく作り直すことにした。材料は、足場用の単管パイプを使用する。

メリットとして
●基礎は、水平のみとればよい。
●直交クランプを使用することで、簡単に直角が作れる
●組み立てが楽な上、多少基礎がデコボコでも、ある程度クランプの締め付け位置で高さ調整が可能

デメリットは
●切断が難しいので、細かなサイズ指定ができない(パイプカッターを買えば可能)
●重いので、組み立てが難しい

2-5 結論、今回作る骨組み

赤いパイプは地中に埋める。
垂木部分に、タルキ止めクランプを取り付け、野縁をネジ止めする
基礎は、数か所を束石で固定する

2-6 屋根の傾斜について

波板を途中で継いで張る場合、傾斜がゆるいと雨漏りするそうである。いろいろ調べたが、最低でも1.5:10(1.5尺? 1m進んで15cmの高低差)は必要との意見があったので、数値を少しずつ変えて計算してみた。
その結果、間口170cm以上、高低差30cm以上は必要な事がわかった。(赤字の部分)。現在のところ、間口は180cmにするつもりなので、高低差が30cmは要るようだ。

x:10
b→
a↓
170 180 190 200
10 0.59 0.56 0.53 0.50
15 0.88 0.83 0.79 0.75
20 1.18 1.11 1.05 1.00
25 1.47 1.39 1.32 1.25
30 1.76 1.67 1.58 1.50
35 2.06 1.94 1.84 1.75
40 2.35 2.22 2.11 2.00
45 2.65 2.50 2.37 2.25
50 2.94 2.78 2.63 2.50

しかし、現状180cm~200cmくらいしかできそうにない。理由は、あまり全体を低くすると、屋根部分に頭をぶつけるからだ。

2-7 作業手順について(構想)

屋根の名称について

一人で作業するためできるだけ負担を少なく、また、あまり余分な資材を買わなくてもいいよう、考えてみた。

①まず、このような枠を4つ作る。
A=2m B=2m C=1.8m E=2mの単管パイプを、直交クランプにて固定する。AとCの上は、単管キャップで塞いでおく。

②この枠を、5枚立てて、長い梁F4本で結合する。この梁は、2m-2m-1m(上)、2m-2m-50cm(下)の単管をボンジョイントで結合する。この時、直角を出すため、Fのパイプは、BとEに直交クランプで繋げる。なお、支柱の部分には、あらかじめ水平をとったコンクリート板を敷いて置く。(この時点では、固定しない。)

横から見た図

後ろから見た図

③組み終わると、ほぼ正確な立方体になるはず。ここで、FをAとCの支柱部分に直交クランプで繋げなおす。

横から見た図

後ろから見た図

④さらに、Eのパイプを、Dの部分に移動して、垂木とし、自在クランプで固定する。なお、自在クランプは、①のところで、あらかじめとりつけておく。桁材Fは、下図のような位置に移動する。

この後、束石を自作し、F(下)に直交クランプでつなげる(束石を買ってきてもいいが、重いので運ぶにも設置にも大変なので)。

3.東側の軒屋根の建設

3-1 荷物の運び出しと片付け

とりあえず、屋根の下にある物を運び出して、すっきりさせた。

3-2 古い雨よけの解体

①屋根材のトタン板の撤去

ちょっと怖かったが、屋根に登りトタン板を止めている釘をすべて抜く。抜き終わったら、いったん降りて、下からトタン板をおろしていく。野地板がくさっているので、踏み抜かないためだ。

②野地板の撤去

屋根に乗らず、はしごから体を伸ばして、釘を抜いて板をはずす。

③野縁、長柱の撤去完了

垂木をはずし、長柱を引き抜く。基礎の材木も撤去する。使えそうな物は、分けて、釘を抜いておく。だめなのは、割って焚き木として燃やし、片付けてゆく。

氷が張っていた。どんどん寒くなる。寒いのはきらいなので、迅速に進行させよう。

3-3 工具・材料の買出しと組み立て準備

品名 重量(g) 単価(円) 個数 小計(円)
STミニショートラチェット 17/19 998 1 998
水糸(マッキロン) 75 1 75
パイプカッター 16~50mm TC-116(カインズ) 2400 1 2,400
平バール 360mm(バクマ)*解体に使用 780 1 780
材木チョーク 白(たくみ) 58 1 58
ペンキ・刷毛
直交クランプ 600g 128 48 6,144
自在クランプ 570g 128 10 1,280
垂木クランプ -g
25
DIY単管パイプ 48.6×1.8mm 2m ※1
足場には使えないが、足場用より肉が薄く軽量でそこそこ丈夫。
4.2kg 800
900
28
+3
22,400
足場単管パイプ 48.6×2.4mm 1.5m ※2 4.1kg 680 4 2,720
単管キャップ シール付(緑)
単管キャップ(黄)
耐久性はあまりない
* 40
35
20
+20
800
C型ジョイント(パイプジョイント) * 198 8 1,584
インターロッキング バイオレット V4
(土台に使うレンガ)
98 4 392
垂木 -g


左官砂(中粒) 20kg 198 1 198
6号砂利 20kg 198 1 198
ポルトランドセメント 25kg 398 1 398

※1:2.08kg/m ※2:2.73kg/m

3-4 長柱の基礎になる土台を水平に置く

右側のもともとあった土台を基準に、水準器で水平をとりつつ、土台になる平らな石やコンクリートレンガなどを置いてゆく。水準器はダイソーで売っていたやつ。磁石が付いているので、単管パイプに貼り付けることができる。

一応、水糸で縦位置を揃えておく。

とりあえず完成。左側の列の土台には、買ってきたコンクリートレンガを使ってみた。

3-5 骨組みの組み立て

①材料を切る

まず、材料のカット。1.8mという部材があるので、2mの単管から20cm分を切る。
左は、パイプカッター。右が、実際に切っているところ。カッターを回してある程度溝ができたら、CRC556をわずかその溝に垂らし、すべりをよくする。パイプには、直交クランプを取り付け、手で持つところを確保する。
思ったよりも時間がかかった。5分くらい?
カットする時、切った溝に油(CRC-556など)をたらして回転をスムーズにするつもりが、カッターの刃をもろくしてしまって、かえって良くなかった。

②柱部分になる枠を組み立てる

畑の一角に、小さな台を4つ水平に並べる。その上で、パイプを組んでゆくが、クランプを止める位置をきっちりと測ってゆき、ゆがみの無い枠にする。なお、パイプの長さはちょうど2mかと思ったら、2m1cmだった。
雨水進入防止と虫(主に蜂)侵入防止のため、単管キャップをかぶせておく。

③仮骨組みを組み立ててゆく

枠の位置を揃えつつ、単管パイプでつないでゆく。一時的に枠をささえるのに、古い物干し台にパイプを縛りつけ、そこに枠をひもでくくりつけて、立たせておき、単管パイプと直交クランプでつないでゆく。
だが、枠は重く扱いにくいので、一人ではなかなかうまくゆかず、結局手伝ってもらった。
しかし、枠を垂直に組んでゆくのはむずかい。

④仮組みから本組に変える

下側にあったパイプをはずし移動し垂木として、自在クランプで固定する。全て移動させるつもりだったが、柱を基礎に固定しておらず、強度に不安があるため、3本は残しておいて、不足分を新たに3本購入し取り付ける。

さらに、柱同志をつなぐ軒桁(?)の下2本は、基礎部分ぎりぎりまで下げて固定した。

建物側の桁が、建物と屋根の柱の間が狭く入らないので、屋根の内側に固定した。

3-6 屋根を張る

①野縁を取り付ける

垂木に、垂木固定クランプを取り付け、野縁を木ねじで固定する。間隔は60cmとする。ただ、屋根材の内、数枚は昔のを使うので、垂木の位置は穴に合わせる。

野縁を取り付けた後、屋根材を張る前に小屋の上側だけでも、塗装しておく。

②波板を張る

使用するのは、一般的に売られている波板(小波の6尺)を使用した。6尺なのは、これ以上だと自動車に積めないからだ。したがって足りない部分は、継ぎ足して使うことにした。

※波板の張り方について
・長さ:6尺=1820mm / 7尺=2120mm / 8尺=2420mm
・動き幅(重なり部分を引いた幅)=575mm(製品幅655mm)
・軒先=100mm以内
・横重なり幅=2.5山
・傘釘は、5山毎(先端の野縁部分は3~4山毎に)
・野縁どうしの間隔は500~600mmくらい

道側の2列は、手持ちの波板を、後はトタンの波板(小波)1820mmを購入し、1列あたり1枚と1/3枚で張ってゆく。計算したら、1枚あたり600mm幅をカバーできた。最終的には8列の波板を張った。

廃物利用しているため、汚い波板だ。あらかじめ水洗いしておけば良かった。

3-7 雨樋を取り付ける

雨樋の名称について

①雨樋の固定

鉄パイプなので、直接樋受金具を取り付けられない。角材を野縁に固定し、そこに樋受け金具をねじ止めする。

樋受け金具は、最初と最後を傾斜が付くよう取り付け、水糸を張り、それに合わせて中間の樋受け金具を止めてゆく。

②竪樋の取り付け

とりあえず、竪樋を付けておく。排水管がまだないので、後で造作変更する。

3-8 収納庫を置くための屋根を増設する

用具入れを置きたいので、さらに軒を作りつける(H1、H2)。材料費節約のため、この部分は解体した時に出た木材で組み立てる。

①基礎を置く

まず、ブロックを置き、基礎となる木材を水平に置く。

②骨組みを作る

垂木は杉の丸太を鉈で、足場用のジョイントが入るくらいまで削る。これを、自在クランプで先に作った屋根の柱に固定する。

さらに柱を立てて固定し、野縁を打ち付ける。この時、雨の当たりそうな部分は防腐剤を塗っておく。

③屋根を貼る

手持ちの波板を張る。波板の長さは110cmで余った分は切り落とす。

④雨どいを付ける

さらに、雨どいを取り付ける。この時、垂木が長すぎたので、少し切り落とした。

3-9 もう一つ簡単な屋根を付ける

屋根の軒桁が飛び出しているが、切るのはもったいないので、そこに屋根をのせてみた。

①角材で枠を作る

失敗したと思ったのは、部材を太いものを使ったので、異様に重くなったことだ。トタンもちょっと厚手で結構重い。全体的に重量が増し持ち上げるのも一苦労となった。

②上から、トタン板を張り付ける。

③屋根を乗せる

畑側から見た所

道側から見た所。枠には防腐塗料を塗っておく。最後は軒桁に針金で固定した。

3-10 収納庫を移動する

本体が完成したので、収納庫を移動した。湿気があるので、下にコンクリート板と角材を敷いた。場合によっては、固まるアスファルトで舗装した方がいいかもしれない。

3-11 その他

新たに、北側に軒を作るため、Bの単管パイプを抜き別の素材に入れ替える。あまり強度を必要とする部分ではないので、この所から得るとする。これで5本の2m単管パイプを調達できる。

4.北側の軒屋根の新築

4-1 構想

小屋の北側に色々な木材を置いてあるのだが、軒が浅いせいか、かなり雨が吹き込んでくる。そこで、新たに軒を追加することにした。場所は、畑に接しているのであまり大きくしないようにした。

つくりは、すでに製作済みの軒と同じような構造とする。

4-2 小屋側の腐食した部分の補修

軒屋根を付ける所には、小屋の軒(資材を置く部分)があるが、一番端の柱の根元が腐食して完全に浮いた状態なので、柱と束石の間をモルタルでふさぐことにした。

固まってから、型枠を外した。
後で調べたところ、このやり方では接合部が簡単に外れてしまうらしい。その対策として、モルタルに専用の接着剤を入れるらしい。

4-3 骨組みをつくる

まずは、完成した骨組みの部分。

今回は、骨組みを端から順に組み立てて行く事とする。

柱の数を少なくして(1.3mくらいの間隔)、後から柱と柱の間に木材の垂木を入れることにした。

後ろ側の柱の根元は、木材を入れて、水道のサドルバンドで固定した。

4-4 屋根をはる

トタン波板を張っていく。屋根の縦幅は150cmなので、6尺の波板を買ってきて、20cm切り落とし160cmとして、合計10枚張った。

4-5 雨樋をつける

雨樋を元の屋根から移動する。

最後の部分が足りなくなったので、違う雨樋を継ぎ足した。隙間は、パテで埋めて針金で固定した。

竪樋と排水管をつける

1mのVU管とL字コネクターを繋げて、U字溝の横穴に入れる。

竪樋の横に柱を立てて、ひもで縛って固定した。

丁度雨が降ってきた。排水は調子よくできているようだ。

4-6 野縁を一本追加する

野縁3本では少なすぎるので、もう1本追加し合計4本とした。

実際の写真


4-7 小屋の屋根と新しい屋根の隙間を塞ぐ

屋根の隙間が結構あり、風が強い時は容赦なく奥まで雨が吹き込んでくる。

隙間をふさぐため、まず防雨版を作成する。

長さ約60cmのL字形のトタン板と平板をアルミリベットで繋ぎ、T字形に成形する。表側は予めペンキを塗っておき、これを11枚作る。1枚1枚が長いと手が届かず作業できないので、短く作ったものを繋げて行く形とした。

①L字に曲げたトタン板と平らなトタン板を作る
②2枚を重ねる
③アルミリベットで繋げ、表側にペンキを塗る。

 

1枚1枚貼ってゆく。上側は小屋の横桁に針金で縛り、下は新しい屋根の野縁に釘で固定した。

1枚当たり3~4本の針金で固定した。

裏から見た所。

4-8 垂木を増設する

部材をケチったため、柱と柱の間がかなり空いているので(180cm以上)、それぞれの隙間に垂木を取り付け強度アップを図る。

角材を自在垂木止めクランプで固定していく。垂木は裏から横桁にビスで留める。この垂木の下には、柱はない。
イメージとしてはこの様になる。

こちらの様な造作となる。

垂木とクランプの間が微妙に開くので、薄い板を間にかませてある。

4-9 破風板を取り付ける

トタン板を加工し、破風板を取り付ける。野縁の側面には木ねじで、上部分は傘釘で固定した。後で、塗装する必要がある。

南側

塗装した。

北側 雨樋にわずかだがぶつかるため、しっかり水切りができない。

4-10 その他

蛍光灯をつけてみた(電気はないけど)


5.小屋の東側の軒屋根を延長する

5-1 構想

東側の軒屋根と北側の軒屋根を繋ぐため、東側の軒屋根を2mほど延長することにした。あまり、お金をかけない様に、なるべく手持ちの材料をつかうようにするつもりだが。

軒桁は、東・北側の軒屋根にそれぞれ接続する。接続には強度は出ないが接続ジョイントを使用する。

5-2 破風板をとりはずす

北の屋根の破風板を取り外す。
根側は、傘釘で固定してしまったので取り外しが大変だった。

東と北の屋根の破風板と屋根の隙間を塞いでいた板を一枚取り外す。

5-3 骨組みをつくる

東側の軒屋根の軒桁を2mの単管パイプで延長する。
柱(はずした横桁1.5m)を立てる。少々長さが足りないので、コンクリートの基礎で高さを合わせた。後で、2mの単管パイプに交換する。

小屋側の横桁を下に下げる。横桁を延長すると北側の軒屋根の雨どいとぶつかるからだ。

一番端に、2mの単管パイプで垂木(*1)を付ける。

もう一方の柱は、北側の軒屋根の柱と兼用とし2mの単管パイプと交換する。長さが余る部分は土に埋めて、高さを調整する。ここで問題発覚、北側の屋根が5cmほど歪んでいたので、柱を少しずらした。また、木屋側の垂木の支えを少し南側へずらした。

やはり基礎石が邪魔なので、最終的に柱を2mの単管パイプに交換し、余計な長さはパイプをうめて調整した。

5-4 垂木・野縁を張る

東側の屋根と*1の垂木に野縁を付ける。東側の軒屋根の横桁を延長する形とし、北側は垂木クランプで止める。

さらに、後付けで垂木を横桁に取り付ける。余っていた1.5×3cmの木材を2本張り合わせ、木ねじで横桁に止めていく。

中央部分の雨樋側と西側の端は、軒桁で支えるように垂直の柱を取り付けた。

骨組みが完成

一番北側端には、角材を取り付けて、破風板を取り付けやすくする。

この部分に頭を何度もぶつけて痛い目にあったので、なるべく上に移動させた。また、あまり強度を必要としないため、要らなくなった排水パイプに交換した。

結局うまい案が浮かばず、2本の角材で支えている

増設した屋根と北側の屋根の境目について

ここで苦労したのが、北側の柱 a の位置だ。なんと、ずれていたのだ。どおりで北側の屋根に波板がまっすぐ張れなかったわけだ。そこで急遽柱aを思い切って少しだが移動した。そうすると、一番端の屋根の垂木がなくなるので、疑似的に垂木dを追加した。

また、桁Cをそのまま延長すると、北側の軒屋根の雨樋側の桁bとぶつかり柱aに固定できない事がわかった。そこで延長はあきらめ、c'の様に上側に移動して柱aに固定した。
これにより、境目の構造が複雑になり、かなり試行錯誤したため解決に時間がかかった。

5-5 屋根をはる

昔の軒屋根のトタン板を使用し、全長は210mmで西側の端は直角に折り曲げ、雨樋側は折り返しておく。

ひたすら野縁に傘釘で固定してゆく。傘釘が長すぎるので野縁から飛び出してしまうが、後で切断する。

5-6 隙間を塞ぐ

北側の屋根との境が大きく開いたので、隙間を塞ぐ事にする。

①まず、ベニヤ板を隙間の形に切り抜く。丁度いい大きさのベニヤ板がなかったので、2枚に分割して切り出した。
②2枚のベニヤ板を角材で繋げる。さらに固定用の角材を取り付け、木ねじの穴と(a)と、針金を通す穴(b)をあけておく。
③ペンキを塗る


⑤北側の屋根に破風板を取り付る。ペンキを塗ってなかったので塗装し、野縁との木ねじの固定部分は、トタン板を小さく切って挟み込んだ。

⑥木ねじと針金で固定する。
上は野縁に木ねじ止め、真ん中はパイプに針金で固定する。なお、パイプは特に力のかかる部分でないので、プラスチックのパイプに交換してある。


実際の写真

完成。外側から見たところ。

5-7 破風板をつける

最初は、破風版をそのまま取り付けていたが、うまい具合に固定できない。そのため、野縁の端に縁となる角材を取り付け、そこに破風板を固定していく。

角材を取り付けた所

最初に外した破風板を再び取り付ける。長さが足りないので、継ぎ足してから塗料を塗る。

5-8 傘釘の飛び出し部分を切断する

傘釘が長すぎて飛び出して危ないので切断した。金鋸で少し切れ目を入れてからペンチで折りとる。

5-9 雨樋を取り付ける

雨樋は現在の竪樋がある所に合流させる形にした。

竪樋部分

合流部分

新設部分

5-10 その他

継ぎ目から雨漏りしていたので、裏から防水パテを塗ってから、小さく切ったトタンを押し付けておく。

6.小屋の周りを整備する

6-1 自作のU字溝をいける

まず、蓋をはずし、適切な大きさの溝を掘って自作のU字溝を置いてゆく。

合計4本のU字溝を置く。

インスタントモルタルを水で薄めた専用接着剤で溶く。

それを、U字溝とU字溝の隙間に詰めてゆく。とりあえず、底の部分だけ入れ、固まったら側面にも詰める。

古いU字溝との隙間もモルタルで埋めておく。

6-2 雨除けの壁を設置する

西側に雨・日光除けの壁を作る。手順としてはこの様な感じ。

①取付用の骨組みを延長
2本の垂直のパイプを立てて、1mの横パイプ2本で固定する。片側は北側軒屋根の端に繋げてふらつかないようにする。

②枠を作成
古いドアの枠に、角材を足して補強する。

③トタンを張る
波板を一枚張り、隙間の左端と下側を余った別の波板を張る。

④取り付け
垂木クランプでパイプに固定する。結構重くて、ネジを固定するまで保持するのに大変だった。

取り付け前

取り付け後

この後、枠には裏側から廃エンジンオイルを塗ってある。

裏側の様子

⑤屋根を付ける
壁の上から雨が入り込まない様に、簡単な屋根をつける。

㋐角材を組み合わせて作る ㋑出来上がったら、単管パイプの穴に挿す
㋒dとeの部材で二つ繋げる ㋽波板を固定する

実際の画像


屋根にペンキを塗る

⑥小屋の壁との隙間を塞ぐ。

雨と日光を防ぐため、隙間を塞ぐ事にした。(赤矢印の部分)

 

6-3 小屋西側にコンクリートを敷設する

物置小屋内部の地面に雨水がしみこんでくるので、対策の一環として、西側の壁際の一部をコンクリートで覆うことにした。また、(2)の雨除けの壁の下に雨水が垂れて来るため、その水も排出したいのでコンクリートで覆いU字溝に流す様にした。

①地面を平らにして型枠用の木材を置く(一遍に広範囲の敷設はできないので、少しずつ流し込んでゆく)
②コンクリートを流し込む。バケツで練ったコンクリートを何回かに分けて流し込んでゆく。
③表面を平らにならす。コンクリートの表面を平らするが、少しU字溝に向けて傾斜をつける。
④固まってから、型枠を外す。外すまで、毎日じょうろで水をまく。できれば、表面が過度に乾かない様覆いをしておく。
⑤以降、繰り返して少しずつ、コンクリートを敷く面積を広げて行く

コンクリートを打つ前


コンクリートを打っている所。

水を入れすぎてモルタルが下に落ちてしまった。あわててモルタルを塗っておいた。(テキトー。クルマが通る訳じゃないので適度のかたさがあれば。)

一遍にコンクリートを練れないので、毎日少しずつコンクリートを作っては広げて行く。

さらに、コンクリート領域を広げる。一度にたくさん作れないので、敷設済みの部分の続きにまずはコンクリートを前回敷設分の半分くらいの高さまで敷いて行く。(緑に塗ってある部分に今回コンクリートを入れる)

今回は5回コンクリートを練った。

コンクリートが固まってから、その上に高さが同じになるようモルタルを乗せてゆく。今回は、セメントが舞うので、5㍑の容器の中で密閉して混合する事にした。
分量は、セメント1㍑、砂1.2㍑、水900~1000mLとする。容器にすべて入れて蓋をし、足で蹴りながらひたすらころがす。やはり水分が少ないと、うまく混ざらない。水を多めに入れて下痢便くらいにしてみた。ころころ転がして止まら様になったら完成だ。

あらかじめコンクリートに水を打って湿らせてから、容器内のモルタルをあける。少し柔らかすぎたか。

コテで均一にならしてから、平らな木片で表面を滑らかにしてゆく。

3回モルタルを練ると、どうやらぴったり収まった。

数日たって、モルタルが固化した。

型枠を外した所。


瘤みたいなのが出来た
前にもやったが、ブロック際に傾斜が付くようムモルタルを塗る。
コンクリートを打って、片づけたら歩きやすくなった。
後ろから見た所

6-4 小屋西側南の波板を補強する

この部分は少し低くなっているので、上からの雨水が裏側に溜まって困っていた。そこで、波板の下の部分を土の中に延長し、その手前をコンクリートで覆い少し高くする事で雨水が侵入しないように工夫した。

①まず、波板の下を掘り返す

②波板の下に、別の波板を継ぎ足す
ドリルで2枚を貫通する穴をあけ、そこにリベットを通して波板同志を固定する。
amazonでLIBRATON ハンドリベッターセットを購入。リベット(2.4mm、3.2mm、4.0mm、4.8mmの80本)とドリル刃付属で¥2,000と自分的には満足。使う時新たに購入するものが無いので楽ちん。時たましか使わない素人には十分だと思う。もちろんリベットは消耗品なので買い足さなければいけないが。

リベットをかしめてから1回リベッターを抜き、改めてリベッターをセットしておもいっきり握ると、余分なリベット部分がとれる。

③掘り返した所を埋め戻す

④コンクリートを流し込む
コンクリートを敷くところに型枠の木材を置く
自前で練ったコンクリートを流し込み、平らにする。



⑤型枠をはずす
過度に乾燥しない様、数日間1日1回じょうろで水をまいておく。固まって数日したら、型枠を外す。

6-5 小屋東側物置の部分に跳ね返り防止板を設置する

軒屋根に手前に物置を置いてみたが、後ろ側に隣からの雨水が勢いよく流れ込み、跳ね返りがひどいので防護のため板を打ち付けてみた。手順としては、まず横木を渡して、その上に有りあわせの板をを木ねじで止めてゆく。最後は廃エンジンオイルを塗って防水にする。

位置関係

b部分

c部分

d部分

e部分
板を張った後、竪樋をはめる。

6-6 小屋東側に雨樋からの跳ね返り防止板 兼 目隠し板をつける

雨樋の後ろ部分に空間があり、雨の跳ね返りが入ってくる。また、隣から丸見えなのでそれを隠すため、軒の上部分に板を設置してみた。

まず、余っている板に廃エンジンオイルを塗って、とりあえず防水にする。
次に、板を軒屋根の柱に固定してゆく。最初は、針金でしばってからずり落ちないように、これまた針金で釣る。

しかし、がっちり固定できないため、後からサドルバンドで固定した。一部は木ねじと針金で固定してみた。

また、板の幅が狭いので、すこし上側に継ぎ足してみた。

6-7 小屋南側の雨樋をやり替える

南側の雨どいの排出場所が排水場所から離れているため、大雨が降ると道側のくぼみが大洪水になり、敷地内にも溢れそうになる。そのため排出場所を排水場所付近に移動させて無駄な雨水の拡散を防ごうと思う。

現状はこんな具合だ。

6-8 屋根の雨漏りをなおす

屋根の峰辺りから、雨漏りがしている。そうひどい物でもないが、結構中が濡れる。その対策をしてみた。

①屋根の波板の継ぎ目をコーキングしてみる

屋根材波板aとbの重なりの部分の端に、コーキングしてみた。結果は効果なし。

②屋根の波板と峰の間を塞いでみる

峰板dと屋根材波板a・bの隙間から漏っていると考えられるので、eを挟み込み接着剤で固定する事にした。

6-9 U字溝と排水パイプの接合部を工作する

U字溝と排水パイプの接合部は、ただパイプが差し込んであるだけだ。そのため、パイプが若干浮き上がっていて隙間があり、排水が上手くいかない。そこで、手持ちの材料を使い自作の雨水桝を軽量ブロックで作ろうと思う。


6-10 小屋の正面の端に目隠し板を付ける

小屋正面左端に手洗い用の流しをきちんと設置し、排水や手洗いの便利さを追求したいと思う。


7.その他、試みいろいろ

7-1 束石を作る

小屋の基礎固定に2つ、竪樋固定に1つ必要となったので、自作してみる。手順としては下図のようになる。固定金具を地面にさし、型枠をセットしてコンクリートを流し込み、固まったらひっくり返して型枠をとりはずす。

①束石と柱をつなぐ部分は、物置から出てきたL字鋼を使用した。長いので半分に切断する。

②型枠は、100均のごみ箱を使用する。底はカッターでL字に穴をあける。

③L字鋼をごみ箱に差し込んで、逆さにしてL字鋼を地面に打ち込む。

④そこに、コンクリートを流し込む。

⑤乾燥固化後(2日くらい置く)逆さまにして型から抜く。少し揺するとすっぽり抜けた。

⑥一番右が最後にコンクリートを流し込んだもの。表面は一応きれいにできている。しかし、固定金具が斜めになっていた。改良の余地あり。

⑦地面にL字鋼を打ち込むのではなく、ブロックの穴に入れて端材を押し込んで固定してみた。

⑧使ってみての感想

型枠の形が適さないのか、安定が悪い。上は狭く、下は広くしないと束石としては使えない。従って、型枠は自作した方がいいようだ。

正直、コンクリートを練るのがこんなに大変だとは思わなかった。

7-2 U字溝を自作する

雨樋をつけたが、うまく排水できないので、U字溝を埋けることにした事にした。市販のものは重くて運ぶのが大変なのと丁度いいサイズがないので、自分で作ることにした。

①型枠を作る

太い角材を芯にして、周りを細い角材で覆っていく。

側面は、ベニヤ板をねじ止めしておく。


コンクリートを流し込む

薄いベニア板なので、コンクリートの重さに耐えられず、膨らんできたので、ガムテープで押さえておく。

②型枠をはずす

③なかなか外れないので、結局型枠をすべて取り去り、木づちで軽くたたいた。
今後の対策として、間にビニールかラップを挟んでおく事とする。

④完成。完全に固化するまで、しばらく放っておく。あと、5本位は必要だ。

7-3 単管パイプにマーキングする方法

紙を使用する方法 アングル材を使用する方法

7-4 雨樋の菊紋絞りをやってみる

トタン製の雨どいをリサイクルして使用しているのだが、端の仕舞い方として菊紋をやってみた。今までは、折り返して切れ込みを入れただけだったが、尖っていて危ないのでチャレンジしてみた。雨どいに限らず、配管を隠すのにも使用されているそうだ。

まず、雨どいの端を平らにし、雨どいの幅の1/5くらいを内側に折り返す。

折り返した外側に、複数の山の字の線を引いてゆく。

ひっくり返し、専用の工具かラジオペンチで斜めの線を山折りにしてゆく。
黄色の点線部分は自然と谷折りになる。
最後まで折ると、雨どいは自然と丸くなる。さらに丸くするには、黄色の点線部分(谷折りの部分)を強く折り曲げると縮んでカーブがきつくなる。

実際はこんな風に作った。雨樋の耳の部分を切り取ってしまったが、切り取らずそのまま残して折った方が良かった。角が危ない。また、折り返し部分が少し大きすぎた。

これは、プロの人が作った物? 昔の自宅を改築した時に不要となったがとっておいた。

7-5 屋根のトタン板に均等に釘を打つ

平らなトタンで屋根を葺いたが、傘釘を均等の間隔で打つため工夫してみた。下のようなものを作り、トタンを乗せて野縁のところに置くと、釘打ちのガイドとなる。

青い丸の部分に穴をあけ、赤い点線の部分を切り抜く。
トタンの切れ端をコの字型に折って、ビスで固定。コの字の幅は野縁の幅に合わせる。
横から見た図
実際の写真

使い方:野縁にはめ込んで、上からクギを打つ。

7-6 波板の張り方

波板の長さ 6尺=1820mm
7尺=2120mm
8尺=2420mm
波板の幅 655mm
動き幅(重なり部分を引いた幅) 575mm
最後の野縁からの飛び出し 100mm以内
横重なり幅 2.5山
傘釘を打つ間隔 5山毎
先端の野縁部分は3~4山毎にする
野縁どうしの間隔 500~600mmくらい

7-7 DIY的なコンクリートの練り方について考える

①コンクリートについて

●コンクリートの配合比率

項目

単位

セメント

砂利

換算量(引用値

L/kg
※4
0.33 0.59 0.63 1
kg/L 3 1.7 1.6 1

換算量※1(実測値)

L/kg
※4
0.83 0.6 0.67 1
kg/L
※3
1.2 1.7 1.5 1

モルタル※2

比率 1 3 約15L
重量
(kg)
25 60 15
容量
(L)
※4
20.8 36 15

コンクリート※2

比率 1 2 4 約15L
重量
(kg)
25 40 60 15
容量
(L)
※4
20.8 24 40.2 15

※1:ホームセンターで買ってきた材料を測定
※2:ポルトランドセメントの袋に書いてあった情報
※3:この値を基に以降計算した
※4:1L当りの重量から算出

混合例 ●モルタル
セメント:砂:水=500:900:380(mL)
●コンクリート
セメント:砂:砂利:水=500:600:1000:380(mL)
●コンクリート(自己流)
セメント:砂:砂利:水=500:500:500:200~250(mL)

色々なサイトで配合比率が書いてあるが、重量比なのか容量比なのかよくわからなかったし、結局適当に配合していた。というのも、説明書(袋の裏)もサイトの説明でも容量比も重量比も比率と一致していないので、うまく理解できない。と言う訳で、これからは袋の説明書の重量比を見ることにした。また、換算値も自身で測定したものを使用する。

●コンクリートの作り方

から練り
まず、セメントと砂を、水を入れずよく混ぜ合わせ、均一にする。セメントの場合は、さらに砂利を加えて混ぜ合わせ均一にする。均一にしないと、後でひび割れが発生するようだ。

仕上げ
から練りしたものに、水を加えてよく混ぜ合わせる。水は全て入れず、まず1/2~2/3位入れて練り、残りは様子を見ながらちょっとずつ加えてゆく。ある地点を超えると急に緩くなり、使いづらくなるのである程度固目がいいのではと思う。

●コンクリート作りに使われる薬剤

モルタル接着増強剤
違う時期に作ったセメント同志は接着しないのでこれを入れる。水のかわりに、3倍に薄めたものを入れるか、相手方の面に塗布し、そこに水だけで練ったコンクリートやモルタルを塗る。

凍結防止
冬場に、コンクリートが固まる前に凍結するのを防ぐために混ぜる。

剥離剤
コンクリートが型枠にくっつくのを防ぐため、型枠に塗る。あるいは、表面が塗装された型枠専用の板を使用する。

②コンクリートの練り方

DIYでコンクリートを使用する場合、業者に頼むか自分でやるかの選択になる。大量に使用する場合、やはり業者に頼むのが定石だが、最低でも注文量が0.5㎥らしいのでちょいと使いには手に余る。バケツ数杯程度なら、自分でやった方が無駄もなく手軽にできる。

しかし、実体験からバケツ数杯とはいえ、練るのは大変だ。そこで、手軽に少ない労力でできないか、色々やってみた。

●バケツの中で普通に練る

まず、バケツの中に、セメントと砂を入れる。ここで、移植ごてなどで均等に混ぜるのだが、重くて大変だ。そこで、洗濯機の斜めドラムみたいに斜めにし、回しながら混ぜて行く。回すと上の部分が下に落ちて、混ぜやすくなる。さらに砂利をいれて、また回しながら混ぜて最後に水を入れ、混ぜてゆく。ただ、バケツいっぱいになると、さすがに重くて回せないし、移植ごても全く動かなくなる。せいぜいバケツ1/3くらいの量しか作れない。

●密閉できる筒状の容器を使う

大きめの蓋がしまる、円筒形の容器を用意する。容器は、市販のペール缶やプラスチック製の丈夫な容器を準備する。自分は、テフロンぽい5㍑くらいの容器にした。

まず、容器にセメントと砂を入れ、蓋をする。そのあと、平らな地面とか、坂の上から転がす。転がしていると、急に容器がスムーズに転がるようになる。これで均一になったので、ここに水と砂利を入れさらに転がす。また、スムーズに転がるようになったら練が完了した事になる。

これも上と同じく、かなり容器が重くなるので、転がすのはなかなか大変だ。しかし、⑴よりはかなり楽だ。ただ、あまりに容器が大きいと転がすだけでも一苦労、かなりの重労働となるが、舟の中で練るよりはただ転がすだけなので、はるかに楽だ。しかし、たくさんは作れない。

ペール缶なら、耕運機やトラクターや自動車で押した方が楽かもしれない(だだし、私有地の中で)。

天地返しを行う

比較的大量に作れると思う。
これは、もともと味噌を作る時、簡単に大量の大豆・麹・塩などを混ぜるために行われていた方法だそうだ。

①バケツを2個用意する。
 まず、1つのバケツに砂とセメントを入れ、もう一つのバケツに移す。この時セメントが舞うので、最初は静かに行う。次に移した物をまた、元のバケツに戻す。
 これを3往復位すると、だいたい混ざる。もちろん、余裕があれば何回でもやるとさらに良く混ざる。
 コンクリートの場合、そこに、砂利をくわえて、さらに移すのを3往復する。これでだいたい混ざる。
②この中身を規定の水を入れたバケツに注ぎ込む。
③同じように数往復させると、コンクリートが出来上がる
使った器具は、コンクリートが固まる前に水洗いする。コンクリートが残らない様に数回水で流す。また、流したコンクリートを放っておくと固まって取れなくなるので、流しに流さないで地面に流す。

7-8 雨水枡の割れた蓋を補修する

雨水桝の蓋が欠けたので、補修することにした。

①雨水桝を板の上にのせ、欠けた部分を覆うように木片をあてて、型枠とする。②モルタルを作る。モルタルを練る時、水の代わりに水で3倍に薄めたモルタル接着増強剤を入れて、接着力を強くする。こうしないと、異なるコンクリート同志はくっつかず、すぐにはずれしまう。
③モルタルを流し込んで、固まるまでそのまま待つ。

裏に、モルタルが回らず、隙間が出来ていたので、後日別のモルタルでふさぐ事にする。

モルタルで塞いだところ。

7-9 単管パイプを木材に固定する

単管パイプを木材に固定する方法について考える。

①針金でしばる
普通に針金でしばる。がっちりは固定できない。

②垂木止めクランプを使用
単管パイプに固定するにはいい。ただ、板は固定しにくい。角材向きか。

③サドルバンドを使用
本来、配管の固定に使用するものだが、40mmサイズならちょっと小さいが単管パイプ(直径38.5mm)はうまく固定できる。見栄えもいいし板に固定するには丁度よい。

④針金と釘を使用
管の左右に釘や木ねじを1本ずつ打ち、針金を渡してから釘やネジを打ち込む。結構がっちり固定でき、ゆるんだら改めてねじ込めばよい。見栄えが良くないのと尖った所があるので、触らないように注意する。


⑤直交クランプを使用する

直交クランプのネジの通る穴をあけて固定する方法(ここ)

7-10 廃エンジンオイルで木材を防水してみる

エンジンオイル(4ストローク用)を自分で交換した際、処分に困る。そこで、屋外の木材部分に塗って防水目的で使用してみた。

①利点
・無料
・割合長持ちする(特にベニア板)
・撥水作用もそこそこある

②欠点
・匂いがするので屋内はダメ
・ベタベタするので手が触れる所はダメ
・乾かない(灯油で薄めて塗ると、木材にしみ込んで適度に乾くらしい)
・防腐作用があるかわからない(たぶんない)
・雨にあたっているとだんだん剥げてくるので時々塗りなおす必要がある

7-11 塗料を塗った後の刷毛をどうするか

塗料を塗った後の刷毛をどう処理するかは、自分にとってはかなりの難問。理由の一つが、めったに塗料を塗らないが、いちいち洗っていたら煩わしい、100均の刷毛にそこまでするのか思うのだが。

●水性塗料の場合

水で洗い流し、食器洗い用洗剤で洗う。その後、水に1日付けておくと塗料が水に出て来るので、取り出して乾燥する。(ここ)(ここ)
水性塗料の場合は後処理が楽。いっそ水性塗料だけ使うのもいいかも。

●油性塗料の場合

後処理が大変だ。

①何もしない
面倒なので何もしない。すると刷毛はコチコチに固まって、後でほぐすのに苦労する。だいたい、元に戻らず、結局捨てる事に成る。

②思い切って刷毛を使い捨てにする
100均で売っているくらい安いので、使い終わったらそのまま捨てる。素人がたまに使うくらいならこれでもいいかも。でも、塗るたびに捨てているのでは少々もったいない。

③新聞紙でぬぐう
結構な枚数の新聞紙が要るし、最後塗料が固くなって、結局中途半端な落ち方になり、乾くと刷毛は固くなる。

④市販の溶剤で洗う
もちろんそこそこ奇麗になるが、溶剤の値段が高いし、使い終わったものの処分も困る。

⑤灯油で洗う
ストーブ用の灯油で洗うと割合奇麗になる。少々変な挙動をするが、まあまあ使える。灯油は最後は焚火で燃やしてしまうが、やはり灯油といえど、ただではないのでそれなりに価格が気になる。

⑥廃エンジオイルで洗う
無料なのが良い。洗うと、塗料が底に沈んで刷毛はそれなりにきれいになる。そのエンジンオイルは、木材部分に塗って消費し、新しく廃エンジオイルをとって更に洗い、木材に防水材として塗ってしまう。それを繰り返して、最後は、新聞紙などでエンジンオイルをぬぐう。刷毛の塗料も落ちて毛は固まらない。灯油で仕上げ洗いすればより良い。まあ刷毛がちょっと黒くなるが気にしない方が良い>

7-12 雨樋部位の呼び名

軒どい 集水器(じょうご) エルボー
呼びどい(縦どいを切って使う) 縦どい 寄せます
縦継ぎ手        
継ぎ手 樋受け金具 止まり
でんでん(トンボ・打ち込み)        

 

7-13 屋根の用語について

野縁(のぶち)/垂木(たるき)/母屋(もや)/母屋束(もやづか)/桁行(けたゆき)/長柱(ちょうちゅう)/軒桁(のきげた)/破風板(はふいた)


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1 件のコメント:

  1. こんにちは
    初めまして。
    記事内の単管パイプの3D図面はわかりやすかったです。
    園芸の枠として単管パイプを使うことがありますが、カットすることは
    また2ヶ所ぐらいでしたが苦労しました。
    なるべくそのままで使用したいものです。

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